息子は、前へ前へと進んでいきます。
でも、一度も振り返らないわけではありません。ふと立ち止まって、後ろを確認する。私がついてきているか、そこにいるかを確かめる。そしてちゃんといると分かった瞬間、もう振り返らない。迷うことなく、またまっすぐ前へ。
その姿を見て、気づいたのです。彼が前に進めるのは、バックアップがあると知っているからだと。後ろに誰かがいる安心感が、前しか見ない覚悟を生んでいる。
「怖くないの?」と聞いたことがあります。彼はきょとんとした顔で、「だって、ママがいるじゃん」と言いました。
その言葉が、ずっと心に残っています。
前を向こうとするほど、力んでしまう
子どもは、目の前のことを経験することで成長していきます。
うまくいかなかったことも、転んだことも、泣いたことも、全部その場で経験して、次の瞬間にはもう前を向いている。過去を引きずらないのではなく、引きずる間もなく、次の景色に向かっていく。振り返ることより、今この瞬間の方がずっと面白いから。
大人になると、それが難しくなります。過去の失敗が頭をよぎる。あの時こうしていれば、という後悔が残る。前を向こうとするたびに、何かに引っ張られる感覚がある。
「前向きに生きよう」と頑張っているのに、どこかに力みがある。それは、前を向くことを「頑張っている」からかもしれません。
強さと覚悟の違い
「前だけを見る強さ」と「前しか見ない覚悟」。似ているようで、この二つはまったく違うものだと私は思っています。
前だけを見る強さとは、後ろを見ないように頑張ること。過去の失敗や後悔が気になるけれど、それを抑えて、意識的に前を向こうとすること。それは確かに強さです。でも、どこかに力みがある。「見ないようにしている」という緊張が、ずっとそこにある。
一方、前しか見ない覚悟とは、後ろを振り返る必要がなくなった状態です。過去を否定するのではなく、あの経験があったから今がある、と腑に落ちたとき。もう振り返らなくていい、と自然に思えたとき。そこに力みはない。ただ、静かな確信がある。
強さは、頑張って維持するもの。覚悟は、一度決まれば、自然と前を向かせてくれるもの。
正解のない選択の中で
起業していると、正解のない選択ばかりです。
これでいいのだろうか、あの判断は間違っていたのではないか、もっと別の方法があったのではないか。そういった問いが、夜中にふと浮かんでくることがあります。ビジネスには教科書がない。誰も正解を教えてくれない。自分で決めて、自分で進んでいくしかない。
そんなとき、息子の姿を思い出します。
後ろを確認して、安心したら迷わず前へ。あの姿が教えてくれたのは、完璧な答えを持ってから進むのではなく、バックアップがあると信じられるから進めるということ。
必要なのは、完璧な答えではなく、自分を信じることだと気づきました。
自分を信じる力を取り戻す
「自分を信じる」とは、頑張って生み出すものではありません。
心が整っているとき、体が緩んでいるとき、人は自然と自分の声が聞こえてきます。「私はこう思っている」「私はこちらに向かいたい」という感覚が、静かに浮かび上がってくる。その感覚こそが、前しか見ない覚悟の土台になっていきます。
でも、日々の忙しさや疲れの中では、その声がかき消されてしまいます。頑張っているのに前に進めない、選択のたびに迷う、自分を信じられない——そんなとき、まず必要なのは、心と体を深いところから整えることかもしれません。
アロマタッチとコーチングを組み合わせたセッションでは、香りと対話を通じて、自分の中にある答えを一緒に引き出していきます。「私は大丈夫」という確信は、誰かに与えてもらうものではなく、あなたの中にすでにあるもの。それをただ、見つけていくお手伝いをします。
自分を信じる力を取り戻したいと感じているなら、コーチング×香りのセッションへ。あなたの「前しか見ない覚悟」が生まれる場所を、一緒につくっていきましょう。
